束の間の休息期間

2025年4月30日

以前のトラブルから数週間、強烈なガス抜きを行ったおかげなのか、毎日晩御飯を用意してくれている。
特に大きな喧嘩をすることもなく、それなりに仲睦まじく同棲生活を送っている。

ずっとこうであれば特に何も問題はないかと思うのだが、やはり要所要所に違和感を覚える。

ある日私が体調を崩して家で寝込んでいた時のこと。
彼女が買い出しに出かけるというので、私は家で寝ていることにした。
薬を飲んでベッドに入り、睡眠を取って体力の回復を試みる。
時間は夕方ごろ。
家の中にチャイムの音が鳴り響いた。
目が覚めた私は考える。
彼女が頻繁に通販で買い物をしているので何かが届いたのかな、とカメラを見ると、そこには彼女が映っていた。
鍵を開けて玄関を開けると、両手に荷物を持った彼女が家に入ってきた。
「ただいま」

確かに両手は塞がっているように見える。
しかし、完全に鍵を開けられないほどではない。
片方の荷物を小脇に抱えれば、あるいは片方の手で両方の荷物を持てば簡単に鍵は開けられる。
なぜその状態でインターホンを鳴らしたのか?

私であれば、彼女が不調で寝込んでいる時にわざわざインターホンを鳴らして起こしたりはしない。
何か荷物を下に置いてから鍵を開けることを選択しただろう。
もちろんそのやり方を押し付ける気は無いのだが、こういった行動に首を傾げるのは私がおかしいのだろうか。

とはいえ買い出しに行ってくれたり家のことをやってくれているので、とやかく言うことではないと考えて、束の間の休息期間に身を委ねることにした。